投資法人に関する制度改正による税務上の影響 | KPMG | JP
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投資法人に関する制度改正による税務上の影響

投資法人に関する制度改正による税務上の影響

J-REIT(日本版不動産投資信託)は、発足より10年以上の年月が経過し、安定的なキャッシュ・フローを生み出す金融商品としての役割を果たす一方、世界的な金融市場の混乱時においては、資金調達手段の制約等財務上の課題が顕在化し、投資法人の資金繰りや投資口の価格に大きな影響を及ぼしました。

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これを受けて、平成25年6月19日に公布された投資信託及び投資法人に関する法律(以下「投信法」という)の改正において、資金調達・資本政策手段の多様化として、自己投資口の取得やライツオファリングの導入や、投資法人の投資対象の拡大として海外不動産の取得等の骨組みが作られ、平成26年4月25日に金融庁より平成25年投信法改正に係る政令・内閣府令案等に基づき詳細が公表されました。

本稿では、主に投資法人の運用に携わる運用会社の皆様ならびにJ-REIT市場関係者の皆様向けに、上述の投信法の改正および政令・内閣府令の改正案※1に関する投資法人における税務上の影響および近年における投資法人に関する税制改正の実務における留意点等を述べていきます。なお、本稿は寄稿時点(平成26年6月6日現在)において公表されている投信法改正に係る政令・内閣府令案(平成26年4月25日付)を基に記載をしており、その後の変更の反映はしておりませんのでご留意ください。

 

※1 施行予定期日は平成26年12月1日とされています。

ポイント

  • 投信法政令・内閣府令案の公表により、投資法人の資金調達・資本政策手段の多様化(自己投資口の取得機会の拡大、ライツオファリングおよび無償減資の導入)に関する詳細、ならびに投資法人が海外不動産投資を行う際に50%以上の議決権を保有することができる海外ビークルの要件の詳細が明らかにされた。当該投信法等の改正に伴う投資法人の課税の特例を受けるための導管性要件への影響やその他投資法人特有の税務論点に留意する必要がある。
  • 平成26年度の税制改正において、投資法人の合併により正ののれんが生じる場合において、正ののれんの償却費の70%相当を配当可能利益の金額から控除することにより、90%超配当要件を満たすべく手当てがされている。一方で依然として正ののれんの償却や減価償却超過を起因とした税会不一致による一定の課税が生じるリスクに留意する必要がある。
  • インフラ資産を投資対象とする投資法人の創設に向けて投信法等の改正が進められている。一方、税法上は平成26年度の税制改正において新たに資産割合要件が導入されている。
  • 平成26年の税制改正大綱において、投資法人税制のさらなる安定に向けて、税会不一致の解消のための検討が行われることが示された。

内容

  1. 資金調達・資本政策手段の多様化
    1. 自己投資口の取得
    2. 新投資口予約権(ライツオファリング)の発行
    3. 無償減資の導入
  2. 投資法人による海外不動産の取得促進
    1. 改正の内容
    2. 税務上の取扱いと留意点
  3. マーケット安定下における投資法人間の合併
    1. 改正の内容および税務上の取扱い・留意点
  4. インフラ資産を投資対象とする投資法人の創設
    1. 改正の内容および税務上の取扱い・留意点
  5. 投資法人税制のさらなる安定に向けて(税会不一致の解消)

執筆者

KPMG税理士法人
トランザクションアドバイザリーグループ
パートナー 竹宮 裕二

KPMG税理士法人
トランザクションアドバイザリーグループ
シニアマネジャー 半田 太一

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