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移転価格に関する税務調査の動向

移転価格に関する税務調査の動向

移転価格税制のアクションプランを規定する2012年5月21日付の財務省のDecision1250/QD-BTCに基づき、税務総局は歳入確保のため、ベトナム全土において多くの移転価格に関する税務調査を実施しています。

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本ニューズレターは、移転価格調査に関する動向、今後の見通し、留意事項、対策について記載します。

移転価格に関する税務調査の動向

2013年第4四半期においては、税務総局の移転価格に関する税務調査の実施指示に従い、ハノイ・ホーチミンを含む各地域に所在する税務署が移転価格を中心に織物、衣料、履物の加工・製造企業等42社に対し、税務調査を実施しています。アクションプランでは2013年12月10日までに全ての調査を終了させる予定でしたが、調査期間を延長した事例があります。税務調査官は定型化された包括的な情報開示請求、移転価格のリスク分析、最適な移転価格の算定方法及び移転価格の調整による追徴に関する税務調査を遂行しています。

上記の税務調査期間の制限等を理由に税務調査官が不透明な手続を要求または恣意的な指摘を行う可能性があります。税務担当官の恣意性により、抗弁のため、税務調査が終了しないリスクが生じています。

留意点

移転価格に関する税務調査の現状の留意点は以下の通りです。

移転価格分析方法の選択:
税務署から企業の事業状況とは関係なく恣意的に移転価格分析方法が決定され指摘される可能性があります。加工製造業に対しては原価基準法を採用し、その他の場合には利益比較法を採用する傾向があります。

 

開示されていないベトナム企業データの適用:
移転価格税制の法規制上、企業は一般に開示され利用可能な独立データをもとにベンチマーク分析を行うことを要求されています。しかし、税務調査官は一般に開示されていないベトナム企業のデータも入手することが可能であり、そのデータをベンチマーク分析に使用し、税務調整額を決定し指摘することがあります。

 

移転価格以外の要因の検討の不十分性:
企業の業績に影響を与える要因には、移転価格以外にも、経済情勢、マーケット状況及び個別事情など多くの要因がありますが、税務担当官はこうした要因を十分に検討していません。

 

恣意的な移転価格に基づく追徴:
1.法人税確定申告書と同時に提出される関連者間取引申告書(Form01)が提出されていない場合、2.移転価格分析の文書化が完了していない場合または3.文書化がなされていても分析が十分でない場合には、税務調査官の恣意的なみなし利益率を用いた税務調整により、追徴が指摘される可能性があります。

 

移転価格に関する税務調査に十分に抗弁するために、適切な移転価格方針の策定及びForm 01の年次提出、移転価格文書の具備が必要となります。

上述の移転価格税制に関する税務調査への対策として、下記の準備を行うことを推奨します。

  • 指摘事項は移転価格に関する問題かCITに関する問題か
  • 移転価格に関する方針が適切に運用されているか
  • 関連者との取引価格は第三者価格をベースに交渉及び合意をしているか
  • ベンチマーク分析の四分位法による有効範囲内に価格を設定しているか
  • 適切な移転価格を設定したことを証明できる書類を準備しているか

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