電子マネー・プリペイドカード発行事業者における規制対応のポイント

電子マネー・プリペイドカード発行事業者における規制対応のポイント

金融庁は平成25年7月、「事務ガイドライン」を改正し、「システム管理」に関する評価項目が大幅に追加されました。さらに、平成26年度中に「反社会的勢力による被害防止」に関する評価項目も追加予定であり、電子マネー・プリペイドカード発行事業者を取り巻く規制が大きく変化しています。ここでは、これらの規制変化へ対応していくためのポイントを解説します。

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1)最近の「事務ガイドライン」改正動向

システム管理

平成25年7月、「システム管理」の評価項目が、銀行や証券会社向けの評価項目とほぼ同様の構成となるよう、大幅に追加されました。
本改正において、金融機関以外の電子マネー・プリペイドカード発行事業者が、新たな仕組みの導入を要求される主な項目として、「システムリスク管理態勢整備」と「システムリスク評価」が挙げられます。
「システムリスク管理態勢整備」は、自社の「システムリスク」とは何か、誰がどのように管理するか、有事の際の対処方法等を検討し、リスク管理のための役割・機能を明確化し、システムリスク全般に係る管理方針を策定することです。
「システムリスク評価」は、自社のシステムにおけるリスクの洗出しと評価を行い、評価結果に合わせた対応策の検討を行うことを仕組みとすることをいいます。
この改正の背景には、近年の電子マネー・プリペイドカードの発行額の劇的な増加があると考えられます。電車やバスへの乗車、日常の買い物等、電子マネー・プリペイドカードは消費者にとって必要不可欠な決済手段となっております。そして、これらの決済手段は、ITシステムの基盤の上に成り立っています。
消費者に対し、安全・便利な決済サービスを提供するため、自社のシステムの状況・リスクの影響範囲や大小を見極めた上で、システムの安全性確保や利便性の向上のための仕組みを身の丈にあったレベルで構築し、適切な運営を継続していくことが重要となります。

反社会的勢力による被害防止

平成26年度中に「反社会的勢力による被害防止」に関する事務ガイドラインの評価項目の見直しが検討されています。
昨年のメガバンクにおける暴力団融資事件の発生を受け、銀行のみならず、関連する事業者が当該見直しの対象となっており、プリペイドカード発行事業者も対象の範囲に含まれています。このためプリペイドカード発行事業者も、事務ガイドライン等の改正動向をウォッチしておくことが必要です。
検討中の改正のポイントとしては、既存の取引先・関係先等が反社会的勢力に該当していないかのチェックを行う態勢の整備強化が要求されていることが挙げられます。
反社会的勢力に対する対応態勢の整備については、業種・サービスの提供形態・取引先や加盟店の規模・多寡等を勘案し、反社会的勢力が入り込む余地が多いか、少ないか等を見極めた上で、身の丈にあった態勢を整備することをお勧めします。

2)事務ガイドラインに求められる内部管理態勢構築のポイント

事務ガイドラインは、多種多様なプリペイドカード発行事業者を対象として想定されたものであるため、内部管理態勢のあり方を一律に定めたものではなく、あくまで行政としての監督の「指針」が記載されているにすぎません。
事業者に求められることは、まず事務ガイドラインの趣旨を十分に理解した上で、自社の電子マネー・プリペイドカードの発行形態・発行規模、今後のサービス展開戦略、利用者からのニーズ等を考慮し、例えばサービスが停止してしまった場合等を想定したリスクを検討する必要があります。
その上で、自社の身の丈に合った対応態勢の目標水準を明確にすることです。
そして、自社が設定した目標水準に対し現状の内部管理の充足状況を調査し、課題に対する具体的な対応計画を策定し、実行することで、自社なりの内部管理態勢を実現することができます。
このように、事業者は、単に行政の示す指針のみに準拠するのではなく、自社のリスクを考え、それに見合った対策を講じ、課題を発見・改善していく、という組織としての自立的な取組みを行うことが重要となります。

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