タックス・スペアリング・クレジット(みなし外国税額控除) | KPMG | JP

タックス・スペアリング・クレジット(みなし外国税額控除)(Tax Sparing Credit System)

タックス・スペアリング・クレジット(みなし外国税額控除)(Tax Sparing Credit System)

国際間取引において発生する二重課税を排除するための方法には、外国税額控除方式と国外所得免除方式がある。日本においては、一定の外国子会社から受ける配当等については外国子会社配当益金不算入制度(国外所得免除方式)が適用されており、それ以外の所得については、外国で納付した税額を自国の所得税額又は法人税額から控除する外国税額控除方式が適用されている。

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開発途上国において優遇税制等の適用を受けている場合、外国税額控除の規定をそのまま適用すると、その国で稼得された所得については、日本の実効税率で課税されるにもかかわらず、減免された税金相当の金額については外国税額控除が利用できないため、企業はその国に進出する税務上のインセンティブをなくしてしまうこととなる。そのため、日本政府が開発途上国の経済発展を支援し、これらの国における優遇税制の効果を確保するための制度として、タックス・スペアリング・クレジット(みなし外国税額控除)がある。つまり、みなし外国税額控除とは、その所得源泉地国で減免された税金について本来の課税がなされたとみなして、日本において外国税額控除を認めるという制度である。

みなし外国税額控除は、投資先の開発途上国が自国の経済発展のため一定の要件を備えた外国からの投資について税制上の優遇措置を設けており、かつ、源泉地国と居住地国との間にみなし外国税額控除の規定を有する租税条約が締結されている場合に適用される。2017年7月1日現在、日本との間の租税条約において有効なみなし外国税額控除の規定がある国は、ザンビア、スリランカ、タイ、中国、バングラデシュ、フィリピン、ブラジルの7カ国である。

租税条約で規定されている各国の優遇税制が改正された場合には、その新しい優遇税制が日本とその国との間の交換公文等で新たにみなし外国税額控除の対象として認められない限り、みなし外国税額控除の恩典を享受することができないこと及び租税条約上でみなし外国税額控除を活用できる期間が限られている場合があることから、この制度を活用する際には、各国の優遇税制の改正及び租税条約の詳細な規定に留意する必要がある。

なお、日本政府は、みなし外国税額控除制度の見直し・縮減を図ることを方針としている。

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