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ソルベンシー・マージン比率

ソルベンシー・マージン比率

保険会社は、将来の保険金など、通常の予測可能な範囲で発生する支払いに備えて責任準備金を積み立てています。しかし、巨大災害・資産価値の大幅な下落など、通常の予測可能な範囲を超える危険が発生した場合でも、保険金等の支払いに万全を期すための支払余力が必要とされます。ソルベンシー・マージン比率は、この支払能力の充実の状況が適当であるかを示すための、保険会社の健全性を測る指標の1つで、以下の算式によって計算されます。

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ソルベンシー・マージン総額(分子)は、資本金、基金、その他の内閣府令で定めているものの合計額です。リスクの合計額(分母)は、通常の予測を超えるものに対応する金額で、内閣府令で定める方法により計算します。

この比率は、保険監督上の判断指標の1つであり、比率の区分に応じた早期是正措置が定められています。早期是正措置は、保険会社の破綻を未然に防ぐことを目的としてソルベンシー・マージン比率が200%未満の会社を是正対象とし、(1)100%以上200%未満(2)0%以上100%未満および(3)0%未満という区分に応じた命令が発せられ、(3)の場合は、期限を付した業務の全部または一部の停止を命ぜられることとなっています。

ソルベンシー・マージン比率の算出方法は、2012年3月期の計算から改定されました。従来のソルベンシー・マージン比率の算出方法では保険会社の健全性が適切に反映できていないという懸念が生じていたため、保険会社の財務体質の強化やリスク管理の高度化を図り、ソルベンシー・マージン比率の信頼性を向上させる観点から、この比率の構成要素につき金融庁にて見直しが行われました。改定ソルベンシー・マージン比率では、分子のマージンへの算入要件の厳格化と、分母のリスク計測の厳格化・精緻化が行われた結果、各保険会社のソルベンシー・マージン比率は、従来に比して、低下しました。

また、従来は保険会社単体ベースのソルベンシー・マージン比率規制のみでしたが、グループ内の他の会社のリスクを限定的にしか捉えることができないという問題点や、国際的なグループ規制の強化と足並みをそろえる観点から、連結ベースのソルベンシー・マージン比率が導入され、2012年3月期から開示されています。

さらに、2007年4月にソルベンシー・マージン比率の算出基準等に関する検討チームが公表した「ソルベンシー・マージン比率の算出基準等について」の報告書によると、将来的には、経済価値ベースでの資産価値と負債価値の差額(純資産)自体の変動をリスク量として認識し、その変動を適切に管理する経済価値ベースでのソルベンシー評価を行うことが志向されています。

これは、欧州において検討されているソルベンシーIIsや、IAIS(保険監督者国際機構)が検討している手法とも整合的なものです。この報告書をうけて、金融庁は、2010年に経済価値ベースのソルベンシー・マージン規制についてフィールドテストを実施するなど、日本でも導入に向けた準備が進められています。

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