成果主義人事制度 | KPMG | JP

成果主義人事制度

成果主義人事制度

年功型賃金が終焉を迎えた現代、社員のやる気を引き出すために成果を反映させた処遇制度を一般に成果主義人事制度と呼んでいます。この制度は基本的には仕事で成果をあげた社員には昇給や昇格で報い、結果を出せなければ賃金は上がらず下がる場合もある制度であり、今や大半の企業が年功型賃金と決別し、社員のやる気を引き出そうと成果を反映する処遇制度を取り入れているのが現状です。

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成果主義人事制度導入の背景

成果主義が日本企業に広がり始めて10年になります。1991年以降、景気は急速に悪化し日本企業の経営が苦しい状況に陥ったことで、これまでの根本的な雇用スタイルや人事制度の改革に着手しました。

その裏には(1)終身雇用慣行の崩壊(2)年功序列制度の崩壊(3)雇用・就業スタイルの多様化(4)家族的経営スタイルの崩壊といったことが背景にあると考えられます。

とりわけ賃金全体のパイが増えない中で、経営者が社員の能力を引き出すために導入する企業もありましたが、導入のタイミングが企業経営の困難な状況であったことから「成果主義=人件費抑制の手段」と社員から受けとめられていることも事実です。

成果主義人事制度導入の反動

「社員の活性化」という企業側の狙いとは裏腹に、不満やストレスを感じる社員が少なくなく、現状では成果主義は士気向上に十分役立っているとは言えないのが実態と推測されます(むしろ逆のケースが多い)。

ある調査によると、自分の評価に納得できないことが「よくある」と答えた人は3割に昇り、成果重視を強める今の賃金制度が「合理的でない」との回答は5割強あったというケースもあります。

また労働組合への調査では企業の人員削減と相まって、将来への生活不安からうつ病などの「心の病」を抱える組合員が増えていると答えた労組が7割弱に昇ります。例えば、大手メーカーで働く成績優秀で年収も高い社員が、業務目標が年々厳しくなった結果燃え尽き、退職に追い込まれたケースもあります。これは、これまでの雇用慣行から急速に成果主義への移行を早めた反動であり、短期間に成果目標を上げすぎるということも背景にあると考えられます。

これからの成果主義(定着のために)

成果主義は、限られた原資を配分する人件費調整の手段としてではありません。成果に応じて給与を支払うのであれば「何を持って成果とするか」と明確に定義することが前提になります。

給与改革の成否は「会社が社員をどれだけ納得させられるか」にかかっており、さらに社員の成果を評価する公平なモノサシが必要になります。単なる人件費の取り合いといったニュアンスを与えれば、社員は他社との競争より同僚との競争に一喜一憂するようになり、社内の雰囲気はギスギスするだけで成果主義は定着しないでしょう。強者と敗者の選別手段として捉えられがちの今の成果主義をよく考えずに浸透させようとしても、社員の不信感は募るばかりであると考えられます。

成果主義を定着させるためには、「賃金決定」から「人材育成」へと考え方を変えること、いわば社員の能力・キャリア開発を支援する企業活性化の手段として捉えることが必要と考えられます。

また、会社組織の活性化させるカギはトップと中間管理職であることから、過去の成功体験から脱却できない世代が多い中間管理職に、意識改革を促す狙いとして成果主義を応用することも必要でしょう。評価に関しては「目安箱」といった、評価に対する異議申し立てができるような制度でケアすることも効果的です。また心のケアとしてカウンセリング施設と提携し、社員の悩みを聞くといった、心のケアも必要でしょう。

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