リスクポートフォリオ | KPMG | JP

リスクポートフォリオ

リスクポートフォリオ

リスクポートフォリオとは、認識したリスクをリスクマトリクスで一括して把握し、さまざまなリスクをポートフォリオによって管理する考え方です。ここで使用するリスクマトリクスは、リスクの発生可能性を縦軸、リスクが顕在化した際の影響度を横軸としたものです。

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リスクマトリクスにリスク許容限度(またはリスクトレランス)とリスク欲求(またはリスクアピタイト)を設定することにより、ポートフォリオとして管理すべき範囲を特定することができます。リスク許容限度とは、企業として受け入れることができるリスクの限界レベルを意味します。つまり、リスクマトリクス上でリスク許容限度以上(リスク許容限度よりも右上)に位置するリスクは会社として受け入れることができないリスクであり、何らかのコントロールにより低減することが必要となります。

一方、コントロールに係るコストや労力などを勘案した場合、さらなるコントロールの実施は避けてリスクを受け入れるというレベルがリスク欲求です。コントロールに投入できる資源に制約がある場合、リスクマトリクス上でリスク欲求以下(リスク欲求よりも左下)に位置するリスクはさらなるリスク低減のためのコントロールは実施しないほうが経済的であることになります。

リスクマトリクス

発生可能性はリスクに該当する事象が実際に発生する確率・頻度を意味します。例えば、債権が回収不能となるリスクであれば、債権の取引先総数に対する実際に回収不能となった件数の割合などで表し、百分率(パーセント)にて評価されます。また、日次、月次などの発生頻度による表現で可能性を評価することもできます。ただし、計量的にデータを捕捉することが実務上は困難な場合も多くあり、その場合は定性的な基準を設定して発生の頻度を表すことになります。

一方、リスクが顕在化した場合の影響度は、一般的に損失金額を想定して評価することが多くなっています。先述の債権回収のリスクの例で考えると、回収困難となる債権金額を影響額として評価します。ただし、この影響額についても定量的な把握が困難な場合、事業にどの程度深刻な影響を及ぼすかの観点から定性的に評価することになります。

リスクポートフォリオ導入のメリット

リスクポートフォリオによりリスクを管理することで、棚卸されたリスクを会社全体(グループ全体)の視点から鳥瞰することができるようになります。つまり、同じ尺度のリスクマトリクスの上にすべてのリスクをおいて重要性を判断するため、どのリスクへの対応を優先し、どのリスクの対応を控えるかの判断ができます。これにより、個々のリスクに対する最適化ではなく、会社全体としてのリスクへの対応を最適な状態に近づけるリスクマネジメントが可能となります。

このような会社全体でのリスクとコントロールの最適化は、限られた経営資源を効率的に活用することを意味しており、全社的なリスクマネジメントを実現するうえで大切な役割を果たすことになります。

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