小規模企業における簡便法 | KPMG | JP

小規模企業における簡便法

小規模企業における簡便法

退職給付会計の基礎講座 第7回 - ここでは、会計処理方法(簡便法)について見ていきます。

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1.簡便法を適用できる企業等

以下のような企業には退職給付の計算にあたり簡便法が適用できます。

  • 小規模企業(原則従業員300人未満)
  • 年齢や勤務期間に偏りがあるなどにより、高い信頼性をもって数理計算上の見積もりを行うことが困難な会社

2.退職給付債務の計算方法

簡便法による退職給付債務の計算方法には以下のような方法があります。会社の任意によりいずれの方法も採用することが可能ですが、一度採用した方法は継続適用することが必要となります。

退職一時金制度

計算方法 メリット
a.期末自己都合要支給額×比較指数(※1) 比較的正確な計算が可能
b.期末自己都合要支給額×割引率係数(※2)×昇給率係数(※2) 昇給や割引率が考慮されている
a.より計算が簡便
c.自己都合要支給額 計算が簡便で理解が容易

企業年金制度

計算方法 メリット
d.直近の年金財政計算上の数理債務×比較係数(※3) 比較的正確な計算が可能
e.在籍従業員についてはb.及びc.の方法による
年金受給者及び待期者については直近の年金財政計算上の数理債務
昇給や割引率が考慮されている
d.より計算が簡便
f.直近の年金財政計算上の数理債務 計算が簡便で理解が容易

※1 退職給付会計基準の適用初年度の期首における原則法による退職給付債務の額と自己都合要支給額との比率

※2 平均残存勤務期間に対応する割引率及び昇給率の係数

※3 退職給付会計基準の適用初年度の期首における原則法による退職給付債務の額と年金財政計算上の数理債務との比率

3.退職給付負債の計算

簡便法による退職給付負債は、以下のように算定されます。

原則法とは異なり、数理計算上の差異という概念はなく、退職給付債務と年金資産の差額の金額を退職給付に係る負債(個別財務諸表においては退職給付引当金)とすることになります。

4.退職給付費用の計算

簡便法による退職給付費用は、以下のように算定されます。

5.会計処理方法の変更

簡便法から原則法への変更は認められますが、原則法から簡便法への変更は、従業員数の著しい減少もしくは退職給付制度の改訂等により合理的に数理計算上の見積りを行うことが困難になった場合または退職給付の重要性が乏しくなった場合を除き認められません。

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