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プロジェクトリスクマネジメント

プロジェクトリスクマネジメント

プロジェクトリスクマネジメントとは、プロジェクトが保有するリスクやリスクの発生原因に着目してプロジェクトを運営することにより、該当プロジェクトを成功裡に完了させようとするマネジメント手法の一つです。

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従来のプロジェクトマネジメント手法では、プロジェクトの目的や目標をいかに達成するかに重点をおきすぎ、プロジェクトのさまざまな局面において発生する達成目標を阻害する要因(リスク)に対して、事前の対応が行われていませんでした。結果的にリスク対応が後手にまわり、発現したリスクへの対応期間を確保するために納期遅延が発生したり、要求品質未達のままプロジェクトが完了されるといった事象を引き起こしていました。今日では、このような反省からプロジェクトリスクマネジメントに注目が集まっています。

プロジェクトリスクマネジメントをより理解するには、「プロジェクト」「プロジェクトリスク」の定義を明確にしておく必要があります。

プロジェクトとは、当初目標を達成するために、所定の経営資源(費用、人的工数、期間など)を使って行う唯一無二の活動と定義できます。一般にプロジェクトの当初目標は、QCD(Quality:品質、Cost:コスト、Delivery:納期)が該当します。

プロジェクトリスクとは、プロジェクトの成功を阻害する不確実性要因を指します。この不確実性要因には、例えば、要件(目標)変更の発生、経営者交代による方針変更などが挙げられます。これらの不確実性要因に対しては、要件承認や変更管理の厳格化、経営者参加の会議体によるプロジェクト目的の承認など、その発生を防ぐ活動を実施します。一方、重要な業務の担当者の病欠などによる脱落や本番移行時のトラブルなど予防が難しくかつ影響の大きな不確実性要因に対しては、代替要員の確保、コンティンジェンシープランの策定など事後対応の仕方を検討・整備することになります。

プロジェクトマネジメントとプロジェクトリスクマネジメント

プロジェクトリスクマネジメントは、プロジェクトマネジメントとしての管理が一定レベルで執行されていることを前提としたさらなる高度化のためのマネジメント手法として位置づけられるものです。

プロジェクトマネジメントでは、スコープ管理、品質管理、コスト管理、進捗管理、要員管理、変更管理などの個別の管理領域ごとに、計画化→執行状況モニタリング→課題管理→課題解決というサイクルを執行していくことで、当初の目的を実現しようとする流れになります。ここで問題となるのは、計画化の段階で配慮外にあった事象が発生した際に、どのように活動するのかを並行してマネジメントしていないと、すべての不確実性要因は、発現後に管理を開始することになる点です。このことは、それ自体が「後手」であることを意味するとともに、通常の課題管理のなかでは、当初の予定範囲内での課題と、発現したリスクへの対応課題が混在することになってしまい、課題の優先順位をつけづらくなることを意味します。

このことから、意図的にプロジェクトリスクのマネジメントを独立した活動としてとらえ、確実に執行していくことが求められます。

具体的なプロジェクトリスクマネジメントの執行態勢の例

プロジェクト運営上、プロジェクトマネージャーと呼ばれる担当者が実質的にマネジメント業務を執行することになります。現実的にはこのプロジェクトマネージャーがプロジェクトリスクマネジメントを同時に執行するケースが多いようです。もし可能ならば、プロジェクトマネージャーではない要員で、かつプロジェクトの執行上、直接その担当業務を保有していない要員を配置して、プロジェクトリスクマネジメント業務を執行させるほうがよいと考えられます。これは、自ら執行している業務を客観的かつ冷静に把握し、将来起こり得る不確実性要因の見極めを行うためには、プロジェクトに利害関係のない(よい意味でプロジェクトに対して責任のない立場)の要員のほうが適しているためです。事例として、PMOやITリスク管理担当などがプロジェクトリスクマネジメントを担っているケースがあります。

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