OIS(Overnight Index Swap) | KPMG | JP

OIS(Overnight Index Swap)

OIS(Overnight Index Swap)

OISは「Overnight Index Swap」の略であり、金利スワップの一種です。金利スワップとは、契約当事者間で合意した金利条件に従い、最終期日までに一定の頻度で金利の交換を行う取引です。

関連するコンテンツ

OISは固定金利と変動金利を交換する取引であり、変動金利には翌日物レートが参照され、円の場合は無担保コールオーバナイトレート、USドルの場合はFF(Federal Funds)レート、そしてユーロの場合はEONIA(Euro Overnight Index Average)が参照されます。OISの固定金利は「OISレート」と呼ばれ、Liborベースの金利スワップレート同様に期間毎に設定され、例えば、期間3ヵ月であれば、3ヵ月物OISレートのように表現されます。

OISの活用とOISディスカウンティング

OISレートには政策金利に関する見通しが折り込まれているため、金融市場の先行きに関する予想に対する市場の見方を示しており、現物資金あるいは短期の債券取引に対するヘッジや裁定の手段として、欧米では従前より活発に活用されて来ました。但し、その取引期間としては、数週間から2年程度までとあくまでも短期のスワップ市場における主要な商品と云う位置づけでした。OISレートは翌日物レートを参照する極めて短期の金利であるためによりリスクフリーレートに近い金利として認識されていましたが、インターバンクの主要参加者である金融機関の信用リスクが殆ど考慮されずLiborレートとOISレートのスプレッドは小さかったこと、かつ指標金利としてLiborレートの方が圧倒的に普及していたことから、中長期のスワップ市場においては、Liborベースのスワップレートをリスクフリーレートと見做して取引が行われてきました。

しかしながら、リーマンショック以降は、インターバンクの主要参加者である金融機関の信用リスクが強く意識されるようになり、結果としてLiborレートとOISレートのスプレッドが拡大し、OISレートがリスクフリーレートとしての地位を確保するようになりました。欧米の金融機関を中心に、店頭デリバティブ商品の評価に、OISレートをリスクフリーレートとして採用(「OISディスカウンティング」と呼ばれています。)する金融機関が増えて来ています。

店頭デリバティブ規制

さらに、2009年9月のG20 ピッツバーグ・サミットにおける合意を受け、2010年10月に金融安定理事会(FSB)が公表した「OTCデリバティブ市場改革の実施」と題する報告書では、4つの改革の1つして、2012年12月末までに清算集中機関の利用の義務化が掲げられました。これは、標準化された店頭デリバティブについては、清算機関が取引相手となることによって、店頭デリバティブのカウンターパーティが破綻した場合の影響が市場全体に及ぶことを防ぐことを目的としたものです。日本では、金融商品取引法の改正が行なわれ、一部のCDS及び金利スワップの取引については、(株)日本証券クリアリング機構(JSCC)での清算集中が開始されており、このJSCCでの変動証拠金の授受に係る時価の算定ではOISディスカウンティングが採用されています。

また、FSBの報告書を受け、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)及び証券監督者国際機構(IOSCO)では、清算集中の推進のために、清算集中されない店頭デリバティブに関する証拠金規制の検討が行われています。こうした動きもあり、日本の金融機関においても今後ますます、店頭デリバティブ商品の評価にOISディスカウンティングを利用する必要性が高まることが想定されます。

関連するKPMGのサービスライン

ビジネスキーワード

ビジネスキーワード

最新キーワードをわかりやすく解説しています。

お問合せ

 

RFP(提案書依頼)

 

送信