主要業績管理指標(KPI:Key Performance Indicator) | KPMG | JP

主要業績管理指標(KPI:Key Performance Indicator)

主要業績管理指標(KPI:Key Performance Indicator)

主要業績管理指標(Key Performance Indicator:KPI)とは、重要な目標および戦略などの達成状況に相関性をもった数値であり、この数値を把握・分析することにより目標達成のために必要な対応を検討することができます。想定したKPIに対して予想外の数値が示されている場合、事業活動が目標達成に向かっていないことを意味しており、活動の修正が必要となります。

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このKPIは業績目標の達成だけでなく、リスクマネジメントなどのコントロール活動の有効性の確認にも利用することができます。つまり、コントロール活動の遂行(達成)状況やリスクの低減状況などについてKPIにもとづき分析することで、リスクに対するコントロールが有効であること、また会社が直面するリスクが許容範囲内にあることなどを確認できます。会社の目標および戦略に関連づけられた適切なKPIの設定とKPIを利用したリスクマネジメントの効果的なモニタリングにより、会社は目標を達成できる可能性を高めることができます。

リスクマネジメントにおけるKPI活用のポイント

1)会社目標と合致したKPIの設定

これまでのKPIの利用においては、会社の目標および戦略レベルで設定されたKPIとその実行プロセスである日常的な業務処理レベルで設定されたKPIが、必ずしも明確に関連づけられていないケースがよく見られました。このケースでは、業務の現場で会社の目標が理解されないまま、日常的な業務において設定されているKPIの目標数値のみが追い求められてきました。その結果、会社としての目標の達成に寄与しないことがありました。

KPI活用による便益を期待するためには、会社の目標・戦略にもとづいて各業務レベルの目標・戦略を設定し、その達成をモニタリングできるKPIの設定が必要となります。つまり、次の2つのKPIの関連を明確にします。

  1. 会社レベルでの業績やリスク管理状況のモニタリング用
  2. 各部門業務の実績やリスク管理状況のモニタリング用

これにより、各部門における業務目標が全社的な経営目標・戦略と整合しているかどうかを確認します。これは、会社の構成員一人ひとりの業務目標を会社目標と合致させる有効な手段となります。なぜなら、会社目標と合致した各部門・部署および個人の目標を適切なKPIで管理することにより、社員の行動を会社戦略の達成にフォーカスさせることができ、目的・戦略のより確実な達成に会社を導くことができるためです。

例えば、顧客満足度の向上という企業目標を脅かすリスクとして、受注から納品までのリードタイムの遅れをリスクとして認識したとします。そして、会社として目標リードタイムを設定し、商品別平均リードタイムをKPIとして設定したとします。この会社目標を達成するため、受注を担当する販売部門においては、注文受付から受注入力までのリードタイムおよびリードタイムの遅れにつながる入力処理漏れ件数がKPIとして設定されます。また、納品を担当する物流部門においても、出荷指示から出荷までのリードタイムおよび出荷誤り・出荷漏れ件数をKPIとして設定します。このようなKPI管理の下で各部門は、会社の目標リードタイムの達成、ひいては顧客満足度の向上につながっていることを意識することができます。

2)実践可能なKPIの利用

現在のように会社を取り巻くリスクが多様化し、タイムリーなリスクの認識と対応が必要とされる状況では、KPIがタイムリーかつ正確な現状を表すこと、KPIの数値の意味を適切に理解すること、KPIにより必要なアクションを特定し実行につなげることが必要になります。アクションにつながらないKPIは、単なる数値でしかなく、意味がありません。会社が保有する情報を使用したタイムリーかつ正確な指標による管理が重要であると同時に、それを実現するための入手可能な情報の選択と実施可能な情報の収集手法の設定が大切です。また、数値の変動の意味(どのような状況を示唆するのか)について、あらかじめ理解しておく必要があります。それにより、必要なアクションを適時適切に実施することが可能となり、KPIをリスクマネジメントのために有効に活用することができます。

さらに、複数のKPIの組合せによる管理がより望ましいと考えられます。つまり、単独のKPIでは、ある現状の一局面をとらえているにすぎない可能性があり、複数のKPIを組み合わせて使用することにより、会社や事業が直面する現状を多面的にとらえることが可能になります。前述の例では、受注から納品までの商品別平均リードタイムが全社としてのKPIでしたが、各部門においては各リードタイムに加えて処理漏れ件数がKPIとして追加され、管理されています。これにより、各部門での処理漏れによるリードタイムの遅れの発生を管理することができ、必要な場合には、処理漏れを防ぐコントロールの設計が検討されることになるでしょう。

このようなKPIの効果的な活用は、数値で可視化することによる目標の明確化のみならず、戦略的な目標達成の手段としての便益を生み出すことが可能となります。

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