バーゼルII(内部格付手法)

バーゼルII(内部格付手法)

金融機関に対して適用される自己資本比率規制(バーゼルII)は、2004年6月にバーゼル銀行監督委員会から公表された最終文書に基づき、日本では2007年3月末より適用されています。バーゼルIIは以下の3つの柱から構成されています。

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1.第一の柱(最低所要自己資本比率)

金融機関が抱えるリスクに対して保有すべき最低所要自己資本が定められており、国際統一基準行の場合、以下の算式のもとで8%以上を満たすことが求められています。

上記算式の分母の信用リスク・アセットの額の算定方法には、標準的手法と内部格付手法(基礎的内部格付手法、先進的内部格付手法)という選択肢が用意されており、その選択は各金融機関の判断に委ねられています。
このうち、より高度な手法であり当局の承認が必要な内部格付手法は、各金融機関が自らの創意工夫により構築した内部格付制度に基づき自ら推計したリスクパラメータを用いて信用リスク・アセットの額を算定する手法であり、標準的手法に比べて信用リスクの感応度は高いと言われています。

内部格付制度は、事業法人取引に適用される債務者格付及び案件格付、一定の残高に満たない小口のリテール取引に適用されるプール区分管理で構成されます。債務者格付は、債務者の債務履行の可能性に応じて債務者毎に付与します。案件格付は、案件の特性や担保・保証等の保全状況を勘案した損失可能性に応じて案件毎に付与します。プール区分管理は、リスク特性が類似する与信先や与信取引で構成する集合体(プール区分)を組成した上で、プール区分毎にリスクを把握し管理します。
その上で、デフォルト確率(PD:Probability of Default)、デフォルト時損失率(LGD:Loss Given Default)、デフォルト時エクスポージャー(Exposure at Default)を過去長期間に亘る金融機関の内部実績データや外部データを用いて推計し、金融監督当局が定める計算式に適用することにより、信用リスク・アセットの額を算定します。

2.第二の柱(金融機関の自己管理と監督上の検証)

第一の柱でカバーされない様々なリスク(「銀行勘定の金利リスク」「信用集中リスク」など)も含めリスクを総体的に把握し、自己資本充実度に係る評価プロセス(ICAAP)を踏まえた上で、経営上必要な自己資本水準を維持・管理することが求められています。また、金融監督当局は、各金融機関のリスク管理態勢等について検証・評価を行い、必要に応じて監督上の措置を講じることとなります。

3.第三の柱(市場規律)

市場からの評価によって金融機関の経営の健全性を確保することを目的に、金融機関のリスク管理態勢や自己資本比率の前提となる定性・定量的な情報について、十分な開示を行うことが求められています。

尚、バーゼル銀行監督委員会は、2008年のリーマン・ショックを端に発する金融危機を踏まえ、金融機関の資本水準の引き上げや、資本の質の向上及びリスク捕捉の強化等を目的とした新しい自己資本比率規制(バーゼルIII)の導入を決定し、日本では国際統一基準行については2013年3月末から適用されました。国内基準行については、2014年3月末から適用される予定です。

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