IASB、「デリバティブ契約の更改とヘッジ会計の継続(IAS第39号の改訂)」を公表 | KPMG | JP

IASB、「デリバティブ契約の更改とヘッジ会計の継続(IAS第39号の改訂)」を公表

IASB、「デリバティブ契約の更改とヘッジ会計の継続(IAS第39号の改訂)」を公表

IFRSニュースフラッシュ - 国際会計基準審議会(IASB)は2013年6月27日に、「デリバティブ契約の更改とヘッジ会計の継続(IAS第39号の改訂)」を公表しました。ヘッジ手段に指定したデリバティブの契約相手を中央清算機関等に変更するようにデリバティブ契約を更改するケースについて、本改訂における要件を満たす場合は、ヘッジ関係の継続が認められることになります。本改訂の適用日は2014年1月1日です。早期適用も認められます。

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提案の背景

リーマン・ショックを契機とした世界的な金融危機によって、店頭(OTC)デリバティブ取引におけるシステミック・リスクやカウンターパーティ・リスクが顕在化した。これらに対処するため、G20は2009年9月のピッツバーグ・サミットの首脳声明において、店頭デリバティブ市場の改善(2012年末までに、中央清算機関を通じて店頭デリバティブ契約を決済すること等)を要請した。G20首脳声明を受けて、複数の国や地域において、店頭デリバティブ取引に関する法規制の整備が進められている。日本では、金融商品取引法が改正され、店頭デリバティブ取引の清算集中制度等が導入されることになった(例えば、相対で行っていた取引が中央清算機関を契約相手とする取引に変更されることになる)。これに基づき、2012年11月から一部の店頭デリバティブ商品(例:一部のCDS取引や一部の「プレーンバニラ」型の円金利スワップ取引)の清算集中が始まっている。また、欧州でも同様に、欧州市場インフラ規制(EMIR)によって、店頭デリバティブ取引の中央清算制度が導入される予定である。

問題の所在

清算集中の対象となる、またはなりうる多くのデリバティブ契約は、契約の一方または両方の当事者によって、ヘッジ関係におけるヘッジ手段に指定されていることがある。企業が規制の導入により、中央清算機関を契約相手とするようにヘッジ手段に指定したデリバティブを更改した場合、現行のIAS第39号の下では、更改された既存のデリバティブ契約の認識が中止されることから、ヘッジ会計を中止しなければならなくなる。
また、現在公表されている一般的なヘッジ会計に関するレビュー・ドラフトの下でも、IAS第39号の場合と同様の問題が生じる。したがって、何も手当をしなかった場合、企業のリスク管理活動が実質的に変わっていないにもかかわらず、ヘッジ会計を中止しなければならない事態が生じる。

基準書の内容

本改訂により、以下の場合には、ヘッジ手段であるデリバティブは、ヘッジ会計の中止が要求される失効または終結にはあたらず、既存のヘッジ関係が継続される。

  • 法令または規制の結果として、もしくは法令または規制の導入により、ヘッジ手段であるデリバティブ契約の当事者が、取引相手を、1つ以上の清算機関(中央清算機関または中央清算機関を通じてデリバティブ取引の決済を行うために契約当事者となる清算参加者等)に変更することに同意している場合。ただし、デリバティブ契約の当事者を別の当事者に変更する場合は、それぞれの契約当事者が同一の中央清算機関を通じて決済することとなる場合に限る。
  • それ以外の変更は、(該当がある場合には)デリバティブ契約の当事者をそのように変更するために必要な変更に限られる。そのような変更は、ヘッジ手段であるデリバティブ契約が当初から中央清算機関を通じて決済されていたとすれば予想される契約条件と整合するものに限られる(例:担保規定、債権債務の相殺権、手数料の変更)。

また、上記を満たすヘッジ手段であるデリバティブ契約の更改によって生じたヘッジ手段の公正価値の変動を、更改されたデリバティブの測定及びヘッジの有効性の測定に反映させなければならない。

なお、現在公表されている一般的なヘッジ会計に関するレビュー・ドラフトについても、本改訂と同様の規定が追加される予定である。

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