中国事業のOUT-OUT取引からの利益回収スキームの検討【後編】 | KPMG | JP
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中国事業のOUT-OUT取引からの利益回収スキームの検討【後編】

中国事業のOUT-OUT取引からの利益回収スキームの検討【後編】

日本企業の中国事業モデルの中で、中国の製造会社が製造した製品を海外の販売会社経由もしくは製造会社から直接に海外の顧客へ販売する取引(OUT-OUT取引)が増えてます。

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前編(2012年5月号/Vol.51)においては、移転価格の観点から、OUT-OUT取引モデルにおける基本的な利益回収方法である、ロイヤルティ、サービス費、配当および、利息の4種類の方法について、中国での課税関係、移転価格関連規定、送金手続の法規定等を整理し、検討対象スキームにおけるグループ全体の税負担を分析しました。本稿では、後編として、中国の移転価格税制および最新の執行動向に基づき、ロイヤルティ支払いに関する実務上の注意点を指摘します。

ポイント

  • 最近の中国移転価格実務の現場では、関連者へのロイヤルティの支払いを否認する形での移転価格課税が強化される傾向が見られる。大きく分けて、「ロイヤルティの対価性」と、「ロイヤルティ率の合理性」が問われる場合の二括りがある。
  • このため、ロイヤルティ政策の策定にあたっては、ロイヤルティが「二重払い」になっていないか、古い特許技術が陳腐化していないか、グループ内で整合性がとれているか等を確認するととともに、独立企業間原則に従うロイヤルティ料率を定める必要がある。また、ロイヤルティ支払い後の全社利益が独立企業間利益幅に収まるかも確認されたい。
  • ロイヤルティ取引の中国での移転価格リスクを低減させる最も確実な方法は、プランニング段階で、APAやアドバンス・ルーリングを通じて中国の税務局との合意を取り付けることである。また、契約書の整備に加え、ロイヤルティ政策の合理性を補完説明するドキュメンテーションもあらかじめ準備しておくことが望ましい。

内容

  1. 実例から見るロイヤルティの移転価格問題
    1. ロイヤルティの対価性
    2. ロイヤルティ率の合理性
  2. ロイヤルティ政策設定上の重要なポイント
    1. ロイヤルティ政策の設定(ロイヤルティ取引の対価性)
    2. ロイヤルティ率の設定(ロイヤルティの合理性)
  3. ロイヤルティ移転価格リスクの管理
    1. 事前プランニング
    2. 日常管理-日常的ドキュメンテーション
    3. 調査対応および二重課税の解消

執筆者

KPMG 中国 上海事務所
グローバル移転価格サービス
パートナー 大谷 泰彦(監修)
マネジャー 楊 揚
アシスタント・マネジャー 恒川 裕伊

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